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眠たい目をこすりながら体を起こし
ひらけた視界に真っ先に飛び込んできたのは
綺麗に整った知ってる顔だった。
■■■最近ファブってますか?■■■
「起きたの?おはようキリトv」
「・・・・・・・・」
「どうしたの?」
「・・・・・・・・・今何時?」
「今?朝の7時20分過ぎだけど?」
「そっか。おやすみ」
「おやすみv」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ってちっがーーーーーうっっ!!!!!」
昨日確かに一人で寝た。
一人で家に帰って、一人でお風呂に入って、一人で部屋に入って
一人で寝たんだ!!!
ああ、そうだ俺はいつでも一人だ!(違)
なのにどうして!!
どうして横にタケオがいるんだ!?
そう。
朝ベッドから体を起こした俺の視界に飛び込んできたのは
嬉しそうにニコニコしているタケオの顔だった。
ちゃっかり俺の横で、同じ布団に入って心地よさそうにしている。
どうしてここにタケオが!?
「どうしたのキリト?」
「どうしたのキリト?じゃなーい!なんでお前がココにいるんだ!!」
「どうしてって・・・・」
「俺の納得のいくように100文字以内で完結に答えろ!!今スグに!」
確かに一人で寝たはずの俺のベッドにもぐりこんでいたタケオの上に
跨って俺はそう問い詰める。
「いや納得のいくようにって・・・覚えてないの?昨日のこと」
「何!?昨日のこと!?昨日俺何かしたのか!?」
動転してテンションの上がった俺に対してタケオは
驚愕の表情で俺を見る。
『3年前のあの約束忘れちゃったの!?』
と、ベタな昼ドラでこれまたベタな主演女性がベタな台詞を吐いたときのような
表情で・・・・(どんな表情)
タケオには悪いけど全くもって俺は覚えていない。
というより、俺は確かに一人で布団に入ったんだ。
それしか記憶にない。
「何って・・・・ナニをしたんでしょうが」
「は?」
にこにこ笑顔からにやにや笑顔に変えて、さりげなく俺の腰に手を回してくる。
ナニって何?!
「俺とシタでしょ?昨日の夜」
「した?何を?」
「だからナニを」
「あぁん!?だからそのナニは何なんだって聞いてんだろーが!!」
タケオの言っている意味があまりよくつかめず、問いただすも
返ってくる返事は、ナニだのシタだのウエだの良く分からない。
いい加減イラだった俺はタケオの胸倉を掴んでブンブンっと振り回す。
「ちょちょっ・・落ち着いてキリト!説明するからちゃんと!」
「ったく・・・始めっからそうしとけっつーの」
「ふぅ・・・・いやだからね。ホントに昨日の夜のこと覚えてないの?」
「だぁーからそう何度も言ってるだろーが!!」
「・・・・マジ?あんなに声出してたのに?」
「あぁん?」
チラりと俺の顔色を伺いながらタケオはそういう。
声?何の声だよ。
俺歌ってたっけ??
「あーんなに気持ちよさそうに声出して、俺の下で喘いでたのに?」
「煤I?喘ぐ!?」
寝ぼけて歌でも歌ったのかと、頭をひねらせていたところに
「喘ぐ」なんて言い出す。
「喘ぐ」だぞ!?「喘ぐ」!!
「そう。あーんなに気持ちよさそうに・・・何回もイッてたじゃん」
「イッてた!?!??」
コイツは次から次へと何を言い出すんだ!?
イッてたとか!!普通そういうこと言わねぇぞ!?(ライヴは別として)
「俺が疲れたって言ったら『もっとぉ』なんて、かーわいい声出したりしちゃってv」
「・・・・・・・・ちょっちょ・・・ちょぉっと待ってくれタケオ・・・お前一体何の話を・・・・」
首の筋を冷たーい汗が流れ落ちる。
いやな予感がする・・・・。
まさか俺・・・
もしかしなくても・・・・
「なにって・・・2人で昨日の夜ヤッてたこと」
「は!?!?ヤッてた!?」
「そう。俺とヤッたでしょ?あんなに」
やっぱりぃぃぃぃぃぃぃっ!!!
俺っ
俺っっっ
タケオとセ●クスしちゃったーーーー!!!(滝汗)
どうしようどうしようどうしようどうしよう!!!
「どどどどっどうしようタケオ!!」
「何が?」
「何がってお前ぇ!!ヤッちゃったんだぞ俺たち!!」
「うんヤッちゃったねぇ」
動揺してコータ並みにいっぱいいっぱいな俺をよそに
ヤッちゃった本人、タケオは涼しい顔。
なんでそんなに落ち着いていられるんだ!えぇ!?
「どうしてお前そんなに落ち着いてんだよ!男同士だぞ!?」
「うん。男同士でもスルでしょ?普通」
男同士で普通!?
俺の知らない間に一体どんな世の中になっちゃったんだ!?(汗)
「可愛かったよv昨日のキ・リ・トv」
「それ以上言うなーーー!!!」
タケオがにんまりと笑みを浮かべてそう言った瞬間、
俺はタケオの上から飛び降りクローゼットを開け、あるモノを取り出した。
「キリト?何ソレ」
そしてイキオイよくタケオに向かって構えたのは・・・・
ファブ●ーズ(笑)
「お前ー・・・それ以上不潔なこと言ってみろ!コイツをぶっかける!!」
「いやいや・・・ぶっかけるって・・・それファブ●ーズじゃない」(笑)
「何か文句あんのか!?」(怒)
構えたこのファブ●ーズは俺の愛用品。
CMでも御馴染みの、「布の臭いを吸い取って〜」というヤツ。
殺菌までしてしまうこの、ファブ●ーズで不潔なことを言い散らすタケオを殺菌してやる。
「不潔なことって言われてもねぇ・・・事実だし。あんなに喘いでたじゃん。
俺は疲れてるっていうのに、どうしてもスルって聞かないし・・・・」
「それを言うなー!!!・・・お前ぇ・・本当にファブるぞ!?」
「大体さぁ俺が不潔なら、一緒にヤッてたキリトも不潔じゃないの?」
!
「だってそうでしょ?大体キリトがスルって言い出したんだよ?」
!!
「俺はお手伝いをしたまででー・・・本気でハマってたのはキリトでしょ?」
!!!
「うるさいうるさいうるさーい!!!お前がいけないんだー!!!!!」
がっしゃぁぁぁんっっっ!!!!
あまりに鋭い突っ込みと、余裕綽々のタケオの姿があったまにきて・・・
ついサイドテーブルをひっくり返してしまった俺。
サイドテーブルに最近買ったばかりの新しい電話機があるのもそっちのけで
思いっきりひっくり返して、家を飛び出した。
そして行き着いた先は・・・・
「で、あーたは俺んとこ来たわけね?」
「そう」
一番家から近かった潤の家に避難。
朝早いとか、俺がパジャマ姿だとかそういう細かいことは気にしない。
とにかく、誰かに話を聞いて欲しかった。
タケオとの如何わしいこの事件のことを!!
「で、そのファブ●ーズは例の?」
「そう!俺の愛用してるやつ。貸してやらねぇぞっ」
「いやいいよ別に(笑)」
「そうか」
「・・・・で、テーブルひっくり返して逃げてきたわけだ?でもねーキリト・・・。
1つ勘違いしてるよ、あーた」
勘違いだと?
俺が!?
俺様が!?
「タケオくんの言う『ヤッた』っていうのは、キリトの考えてるセ●クスじゃなくてー・・・」
え?
「まっさーじ」
WHAT?
「まっ・・・まっさぁじぃ?」
「そう。マッサージ。ホントに覚えてないんだね(笑)」
「まっさぁじだと!?どういうことだよそれ!!」
ずーっとアッチの『ヤッた』だと思っていた俺の考えとはよそに、
潤の言う『ヤッた』とはマッサージのことらしい。
一体全体なんのコトなのか意味がつかめず、落ち着いて話を聞いてみたら・・・
レコーディングのあと、控え室でミニ打ち上げ。
ちょこっと酒の入った俺は、タケオと潤に送られて自宅へ・・・
寝室に俺を寝かせてくれたタケオを捕まえて、
『マッサージしろー!!』と駄々をこねる俺。
疲れていたタケオをよそに、延々と我侭を言い続け、結局タケオにマッサージをさせた。
潤はその様子を見届けて帰宅。
タケオはそのまま疲れて俺のベッドで就寝した。
以上。
「冗談じゃねぇぞコラー!!!!!!」
勘違いをしていた俺も俺だが、はっきりと「マッサージ」といわなかった
タケオもタケオだ!!!
俺は・・・俺はてっきり・・・・・もごもご
っだーーーー!!!!!!!!!
がっしゃあぁぁあぁあぁぁぁぁんっっっ!!!!
一人で考え込み追い込んでいくことで、テンションを更に上げ、
潤宅のテーブルをひっくり返した俺は、またもや猛ダッシュで自宅へ戻る。
後ろで潤の雄たけびが聞こえるが聞こえないフリをしてマッハで走った。
絶対許さんアイツ!!!!
その後俺が、自宅でタケオをメッタメタにして
思いっきりファブったことは・・・・
言うまでもない?
■一言■
何かよく判らない話で申し訳ない限りなんですがー…(苦笑)
とりあえずファ●リーズを使いたかっただけなんですよ。
結構古い話なんで…ちょっと今と設定が(汗)
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