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某日。
目が覚めると天井には素敵なシャンデリアがあった。
■■■アイラヴお兄様 T■■■
「しゃ・・・んでりあ・・?」
俺の家にはない筈のなんともでかくてゴゥジャスなシャンデリア。
何で俺の家にシャンデリア?
「あれ・・・?ここ俺んち・・?」
「んなワケねぇだろ。」
「うぇ・・?お兄ぃ・・・?」
「うぇって何だ、うぇって。失礼なヤツだなお前ー。」
そして、俺の家に居る筈のないお兄ぃが、俺の寝るベットで正座していた。
あれ?俺、家で寝たよなぁ・・・?(曖昧)
「な・・んでお兄ぃ?」
「なぁコータ。質問です、此処はドコでしょう?」
「え・・・?ドコでしょうって・・・」
とりあえず、ライヴ明けでダルい体を起こし辺りを見回す。
普通の洋室に、窓に掛けられたグレーのカーテン。同色のベットにちっこいサイドテーブル。
もしかしなくてもココって…
「お・・・お兄ぃんち?」
「ぴんぽーん。」
「はぁ?!何で俺、お兄ぃんちいるの!?」
「質問その2。どうしてお前はココにいるんでしょうか?」
いや、どっちかと言えば俺が聞きたいよ。それ。
「何で・・・って・・何で??」
「俺が連れてきたの。」
「はいぃ?何で・・?」
「連れて来たかったから」
「ど・・・どうして?」
「どーしてってお前・・・そういう事聞くか普通。」
そういってお兄ぃはおもむろに、布団に入ってきた。
「え?どういう意味それ・・・」
「お前さぁ、状況よーっく考えてみろ。ここは俺んち、今は夜、俺とお前は2人きり、
俺とお前の今居る場所は?」
「・・ベ・・ベッド・・・」
「ってことは?」
「ってことは・・・・まさか・・・」
もしかして今の状況って・・・もしかしなくても・・・
「そのまさか」
「うっそ・・・」
信じられない。
お兄ぃが誘ってる!?(何か違う)
「え・・・お兄ぃ?」
「あぁ?」
「そういうことでいいの・・?」
「何が。」
「いやだから・・・その・・・俺とお兄ぃがその・・・2人でその・・・」
「あぁそう。2人でな。」
「マジで!?本気で言ってんのお兄ぃ!」
「俺は何時も本気だけど?さて、俺準備するからお前そこで待ってろ。」
心臓ドッキドキの俺を置いたまま、お兄ぃはベッドから下りるとクローゼットの中をゴソゴソし始めた。
っていうかマジ!?
お兄ぃが俺を誘ってる・・・?あの(強調)お兄ぃが?
信じられない・・・ってでも、シチュエーションから考えるとそうだよなぁ・・どう考えても・・・
お兄ぃんちに俺は居て・・今は夜で(お兄ぃ談)・・もちろん2人きりで・・しかもベッドの上で・・・
どう考えても・・・そういうことだよね?
「コータ、俺着替えるからそっち向いといて。」
「えっ!?もう!?もうイキナリ!?」
お兄ぃはそういうと鼻歌なんかを口ずさみながら服を脱ぎ始めた。
俺は耐えられず言われた通り、布団にもぐりこむ。
どうしようどうしよう!お兄ぃってば・・・大胆?(何を今更)
ってか本当にいいの!?(何が)
最高に美味しいシチュエーションだし、ずっと望んでた事だけど、でもーーー!!!(汗)
ぎしっ
そうしているとベッドのスプリングのきしむ音がして、ベッドが軽く傾いた。
俺のかぶっている布団がもそもそと動いて俺の背中にお兄ぃの手が触れる。
これはもう・・・いただいてしまっていいのだろうか・・・・(いっぱいいっぱい)
「お・・・お兄ぃ??」
「・・・・・」
「あのー・・・その・・・すっごい言いにくいんだけどさ・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「本当にお兄ぃの事・・・・・・」
「・・・・むぃ・・・・・・」
「え?」
「・・・・・・ねむい・・・・」
「はぁ?!」
その言葉に俺が布団から飛び起き、お兄ぃを見ると・・・・
「動くなよー・・・布団が脱げるだろー・・・」
そこにはきちんとパジャマを着て、俺のシャツを掴んでいるお兄ぃの姿があった。
「ど・・・どういうことお兄ぃ・・・」(汗)
「あぁん?・・・だぁから、眠いからお前も付き合えって言ってんだ。さっさと布団戻れよー・・・」
そういうこと・・・。
添い寝しろって言ってんのね(涙)
それならそうと素直に言ってくれよー・・・妙な期待して損したよー・・・
「それならそうと言ってよー・・・期待したじゃん・・」
「あぁ?何を。」
元はといえば俺が勝手に期待してただけなんだけど・・・とりあえずお兄ぃに布団を掛けなおし背を向けて
俺も横になった。
「いや・・・いいデスもう・・・」
「言えっ」
「ぐぇっ」
ガッカリと肩を落とす俺のシャツをグイっとひっぱり首を絞めるお兄ぃ。
苦しいって・・。
「いやだからさー・・・俺はてっきりお兄ぃが・・・その・・・」
「俺がなんだって?」
もごもごと言葉を殺してぶつくさ言う俺に、お兄ぃは聞き取ろうと体を俺の背中に密着させてくる。
「ってかさ・・・お兄ぃ・・・あんまり密着しないで・・・」
お兄ぃに理由を話すどころか、あんまりにも背中に体を押し付けてくるもんだから
俺は余計にいっぱいいっぱいになる。そんなにくっつかれたら抑えるモンも抑えられないってばー・・
わかってやってんのかこの人は・・・
「あぁん??お前の声が小さいからだろうが!!さっさとデカイ声で言えよ!!」
「あー・・わかりました、わかりましたよ。だからね・・・俺はてっきりお兄ぃが抱かせてくれるんだと
思ったのー・・・そしたら眠いとか言うしさー・・・」
ぶつぶつと俺はそういう。
我ながら情けないと思いながらも、布団に潜り込んだ。
お兄ぃが期待させるからだー!(勝手に期待してただけ)
「なぁ。」
「何。」
声をかけてくるお兄ぃにそっけなく返事を返す。
本当はこのまま泣き寝入りとかしたいけど、返事返さないと後が怖い…。
「俺の事抱きたいワケ?」
この上まだこんなこと聞いてくる。
「だったらどうすんの?お兄ぃ。」
どうせ、「ふざけんな馬鹿」と返事が返ってくると分かっていて返事をする。
それどころかチョップが飛んできそうだ。
いいよもう何でもー…抑えきれないこの若気の至りをどうしてくれよう(涙)
そんな俺の予想を覆す言葉が、お兄ぃの口から飛んできた。
「いいよって言ったらどうすんだ?お前。」
その言葉に俺は飛び起き、お兄ぃに目をやると、
偉そうに横になりながら目を細めて「なんとか言えよ」って顔をして俺を見ている。
「お兄ぃ・・・それ本気・・・?」
どっか抜けてるお兄ぃの事。
確認でもしなきゃ信じてられない。っていうか確認しても信じられない(酷)
「冗談かどうか確かめてみたらどうだよ。」
「・・・・・マジ・・・・?俺、本気にするよ?」
「ああ。」
「・・・・やめろって言っても言うこと聞かないからね?」
「ああ。」
「リーダー命令でも、お兄様命令でも聞かないよ?」
「わかってるよ。」
「・・・・・・チョップしないでね?」
「するかよ。」
「俺、お兄ぃのこと好きだよ?」
「知ってる。っていうか、それお兄様命令だから。」
体重かけないように、上に乗っかる俺の首にお兄ぃは腕を回してくる。
お兄ぃの耳元に顔をうずめたら、懐かしい匂いがしてそれに嬉しさを感じながら抱きしめる。
あー 幸せ。
誰にも邪魔されないで2人きりで。
ぎゅうっと抱きしめたお兄ぃの体があったかい。
そう感じて嬉しさに浸っていた目を開いた。
そこにはもちろんお兄ぃの顔。
でもその目はきょとんとしていて、クリクリと丸くして俺を見ている。
どしたのそんな顔して。
「コータ?」
「ん?何、お兄ぃ」
「起きてる?」
「起きてるよ。…そんなことよりお兄ぃ…続きっvv」
そう言って俺はまたお兄ぃを強く抱きしめた。
「はぁ!??おいコラっ!!止めろ!!!」(じたじたじた)
ん!?
何でお兄ぃ暴れてんだ!?止めろって言わないって言ったのに!
「止めないって言ったじゃんっ」
暴れるお兄ぃをよそに、俺はコトを先に進める(笑)
どうせ一時の気の迷いで、俺を困らせるためにそんなこと言ってるんだろう。
可愛いんだからv(馬鹿)
俺の腕の中でじたじたと暴れるお兄ぃの首を甘噛みする。
「っ!?てめぇ何してんだ!!!やめろってば!!」
「暴れないでよー・・すぐよくなるって」(死)
「あぁん!?ふざけんなよ!!お兄様命令だぞ!!!」
「それも聞かない約束」
今更何、照れてんだか。
お兄様命令もこのときばっかりは聞こえません。
組み敷いてしまえばこっちのモンだもんね。
俺にはお兄ぃの顔しか見えてなくて、軽くてちっこいお兄ぃの体を押し倒して
いとも簡単に組み敷いた。
もうイヤとは言わせませんともえぇ。
組み敷かれて尚も暴れるお兄ぃの首筋に顔をうずめる。
やけにリアルな懐かしい匂い。お兄ぃーvv
「っ!!こっんのぉぉぉっっ!!目ぇ覚ませこの馬鹿っっっ!!!!!!」
バシーーーーンッッッッ!!!!!!!
「いっっっっでぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!!!」
派手にデカくて軽快な音の後に、俺の頭にやってきたかなりの激痛。
お兄ぃに見事にチョップを食らわされた。
チョップもしないって言ったじゃーーーん!!!!(涙)
「てめぇ何寝ぼけてんだよ!!さっさと目ぇ覚ませ!!!」
「っ!!何言ってんだよ!お兄ぃが抱いてもいいって言ったんだろ!!!」
「んなっ!!!」
反発したその言葉にお兄ぃの顔はみるみる紅葉していく。
そしてその後、2人きりのハズなのに誰かが言葉を指した。
「そういう関係なの?二人とも。」
この声は…
「潤…?」
2人きりの部屋に何故か居る潤。物凄く不思議そうな顔で俺たちを見ている。
なんで?
何で潤が???
「何でお兄ぃの部屋に…潤が…?」
「お兄ぃの部屋?ココ控え室だけど??」
「は?」
潤の言う通り。
よく見るとここはライヴ会場控え室。
俺の寝ているのは、ベッドではなく長くて黒いソファー。
天井に見えていたハズのシャンデリアは、ふるーい蛍光灯。
そして…
パジャマ姿で俺に組み敷かれていたハズのお兄ぃは、ライヴ衣装でフルメイク。
まさか…俺。
夢見てた???(滝汗)
「夢・・・?」
「ぷっ・・・ぎゃはははははははっ!!!」
夢と現実の境目で状況を理解できていない俺よりも先に、コトを理解した潤は
笑いを堪え切れずにテーブルをバッシバシ叩きながら大笑いしている。
マジで・・・・?
ってことは今までの美味しいシチュエーションは全部・・・
夢?
「てっめぇ・・・そんな夢見てたのかよ・・・」
忘れてた!!お兄ぃ!!
ちゃっかり組み敷かれた俺の下でお兄ぃは頬を赤らめて、物凄い剣幕で俺をにらんでいる。
「ごめっ!!御免お兄ぃ!!俺っ夢見て・・・」
とにかく急いで謝らないと!!怖いっ怖すぎるー!!!(涙)
なんちゅー夢見てんだ俺!!どんだけお兄ぃに欲情してんだー!!(泣)
「いいよ別に。」
「ふぇ?」
ソファーに正座をして頭をつき必死に土下座して謝る俺に、意外とすんなりそういってくれたお兄ぃ。
なんで・・・?
「許してくれんの・・・・?」(涙目)
「ああ、許してやるよ。俺もお前のこと・・・・」
「え・・・まさか・・・・」
「愛してるから。」
「マジで!??!?」
今度は夢じゃない!!!お兄ぃが俺のこと・・俺のこと愛してるってー!!!!!(感涙)
「なんていうと思うか?いっぺん死んでこい(怒)」
喜んだのもつかの間。
俺がその後、お兄ぃのスペシャルローリングチョップを何十発もくらったことは
もちろん言うまでもない。
■一言■
何だかもう意味の判らない話になってしまって…(滝汗)
とりあえず夢オチが書きたかったんですよ。
康太がいっぱいいっぱいなのと、お兄ちゃんが組み敷かれてキレるのが書きたくて。
ちなみに続きます(笑)
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