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バレンタインと云えば?
俺たち的バレンタイン事情。
「何ソレ」
「へ?何ってバレンタイン」
キリトんちに何時ものように仕事帰りに寄って
リビングのソファーの何時もの場所でTVを見ていたら
横に座ったキリトが「ハイ」と何かを渡してきた。
それは黒いBOXにピンクのリボンの巻かれた小さな箱だった。
「あぁ今日バレンタインだっけ?」
「そう。だからコレ」
「ってかあーた祝い事とか嫌いなのに、マメだねぇ」
「や、だってやらないとお前文句云うじゃん」
「うんまぁね」
「だからハイ」
「有難う」
バレンタインのチョコを受け取ると
目の前に手が差し出された。
「ん?」
「お前からは?」
「あー。俺何も用意してないや」
「ぁんだと?(怒)」
「だって今の今まで忘れてたし」
「何かよこせッ!」
「見返り期待しないでよ(笑)」
「今から買いに行け」
「えー!もう日付変わるじゃん!」
「俺の事愛してるなら行け(怒)」
「何だよそれー」
「あーそうかよ。お前は俺の事愛してねぇんだなッ」
キリトはそう云うとぷいと膨れてそっぽを向いてしまった。
いやまぁたしかに…忘れてた俺が悪いんだけどさ。
「拗ねないでよ。じゃあ一緒に行こう?好きな物買ってあげるから」
「何処に?」
「コンビニ」
「何でコンビニなんだよッ」
「コンビニしか開いてないもん。行こう」
ブチブチと文句を云うキリトにコートを着せてやって
マフラーを巻いてやる。
俺も着替えて、キリトと手を繋いでコンビニへ向かった。
***
外に出たら2月の真ん中だってのにありえないぐらい冷たい風が吹いてて
手繋いでるキリトの手に力が籠もった。
キリトの家からコンビニまでは歩いて15分程度。
それでも寒さを感じて車を出す事にした。
車を出して、走らせる間に車内はぬくもってきたものの
キリトは白い息をはぁはぁと手に吹きかけていた。
「寒い?」
「ん、平気」
「手貸して」
ふいに差し出された手を俺は左手で握った。
「片手運転だぞそれ」
「平気だよ。すぐ着くし」
「事故ったら車弁償しろよ」
「判ってるよ」
キリトの手をにぎにぎと握り、右手でハンドルを握る。
少し走った所の信号で車が止まった。
「なぁ」
「ん?」
「車どっかに止めて」
「へ?コンビニもうすぐだよ?」
「コンビニはもういいから。どっかで止めて」
「いいの?でもこの辺止めるとこないよ」
「じゃあウチに引き返して」
「ん、判った」
突然何を云い出すのかと思えばどこかに車を止めろと云う。
辺りを見ても車を止めれるような所は無く
Uターンして家に引き返す事にした。
来た道を戻り、マンションの駐車場に車を止める。
「ハイ、戻りましたー」
「ん。シートベルト外して」
「シートベルト?はいはい」
キリトに云われるまま、俺はシートベルトをパチンと外す。
すると横に座っていたキリトがもぞもぞと
俺の膝の上に向かい合わせで跨ってきた。
「ひゃー狭い狭いッ」
「我慢しろ」
「ハイ」
一体何事だと思えば、跨ってきたキリトは胸に顔をすりすりと擦り寄せた。
「どしたのあーた」
「何か・・ちょっとこうしたくなった」
「珍しいねぇあーたが」
「なぁバレンタインさ」
「うん」
「お前をくれ」
「俺ぇ?!」
「そう」
「どやって」
「ん」
今日は可笑しなことばかり。
キリトが甘えたがるとかただでさえ変なのに
俺が欲しいだなんて転地がひっくり返ってもありえない。
でも目の前のキリトはそう云って、キスしてくれと云わんばかりに目を瞑っている。
えー可笑しいよ本当。
でもまぁとりあえず望んでいる事をしてあげようと
腰を抱きかかえて唇を寄せた。
触れるだけのキスをしてキリトはぱっと目を逸らした。
今更そんなに照れなくなって。
「どーしたの本当?変に甘えちゃってさ」
「何となく。な、ここでエッチしよ」
「はぁ?またぁ?」
「いいじゃんしよう」
「あーた前にもそんな事云ってエッチして辛かったんじゃない」
「いいから我慢する」
「俺はヤダ。あーた辛そうなんだもん」
「何だよ、その気んなってんのに」
「ぶー垂れないの。部屋でしよう?ベットのが楽だよ」
膨れて拗ねる顔を引き寄せて、またキスをした。
ん。と小さな声が漏れる。
「チョコよりお前のがいい」
「ふえー。本当に可笑しいよあーた」
「素直になってるだけだ」
「素直すぎて怖いよ俺」
「何だと(怒)」
「怒らないでよそれぐらいで。さ、上上がろう」
「やだ。もう少しこうしてる」
「はいはい」
ぎゅっと抱きついてきて離れようとしない。
こりゃ当分上には上がれないなー。
しっかし何でこんなに素直なんだ?
気持ち悪いなー。
なんて思ってると、服の裾辺りがこそこそするのが判った。
おかしいなーと思ってる間に、お腹辺りに冷たい肌が触れた。
「ひゃ」
「腹、ぬくい」
「こらこら、何勝手に触ってんですか」
「だってお前の腹ぬくいんだもん」
「もんって(笑)」
「ほらぬくいぬくい」
そのままスルスルと手を胸元まで這わせる。
胸の飾りを軽くつままれて、俺はぴくりと身体を反応させた。
「ちょッ・・何触ってんの」
「お前をその気にさせようと思って」
「や、だから部屋でちゃんとするってば」
「俺はココでしたいの、な」
俺の目を見たまま、今度は俺の上着をめくると
胸の飾りにぺろりと舌を這わされた。
生暖かい感触に俺の身体はまた反応する。
「こーら。舐めちゃ駄目だって」
「たまには俺がしてやるよ」
「そういう問題じゃないの(笑)」
「気持ちい?」
ぺろぺろと舌を這わせつつ上目使いで俺を見る。
あぁ本当に挑発してんなこの野郎。
「気持ちいいけどさ」
「なぁ俺にも一度入れさせろよ」
「はぁ!?何云ってんのあーた!!」
「いいじゃんたまには。俺いっつも突っ込まれてばっかだし」
「無理無理無理ッ」
「無理じゃない。入れさせろ」
「駄目だって!」
「なぁいいだろ?お願いしてんだぞ俺が」
「ッ」
今日は本当どうかしてる。
信じられない言葉がキリトの口から飛び出して、俺は理解するのもいっぱいいっぱいだ。
入れさせろとか冗談じゃない。
でもキリトはちっとも冗談のつもりはないらしく
パンツの上から俺のモノに手を這わせてくる。
「ちゃんとヨくしてやるって」
「だからさ、そういう問題じゃなくてね(苦笑)」
「もう俺だって勃ってんだぞ。入れさせろ」
「無理だっつーに」
「じゃあ入れて」
「へ?」
「俺が入れるのが駄目なら今すぐココで入れて」
「・・・・あーた・・・それならそうと素直に云いなさいよッ!遠まわしな云い方して!」
「さっきから誘ってんのにお前が乗ってこないからだろッ!」
「だから部屋でするって云ってんじゃんッ!」
「俺は今すぐココでしたいの!ココで入れて欲しいんだよッ!!!」
「ぶッ。入れて欲しいとかさ・・・」
「入れて。今すぐ入れて」
「はしたないなー(苦笑)」
「どうすれば入れてくれんだよ」
とりあえず俺はココでするつもりはない。
前にも車内で一度やった事あるけど、狭い分自由に動けなくて
キリトも身体辛そうだったし。
そんなの可哀想だし、ただでさえ負担掛かってんのにと思って。
だからココでするつもりは全然ないんだけど・・・・。
一度云い出したキリトがそう簡単に聞いてくれるわけもなくて。
俺の首筋に顔を埋めて、唇を這わせながら
キリトは入れて入れてとせがんでくる。
いやーやらないよ俺は。
「そんな甘えても駄目ッ」
「入れて」
「駄目だっつーに。聞き分けないねぇあーたも(笑)」
「入れてくれ」
「駄ー目」
「お前のが欲しいの」
「そんな事云っても駄目です」
「お前のでイかせて欲しい」
「あーたそれは俺が聞いてて恥ずかしいよ(笑)」
どんだけ恥ずかしい事を云うのかと思えば
キリトは俺の耳にちゅっとキスをしてこう云った。
「俺ん中にお前の熱いのが欲しいんだよ。早くイかせて」
あのねぇ。
ライヴならまだしも、そういう事を耳元で云うなっての(苦笑)
あぁもう・・・と俺が呆れていると、口角を上げて笑うキリトの顔が目の前にあった。
「悩殺された?」
「呆れてるだけ」
「でもムラっと来たろ?」
「ちょっとね」
「お前の好きにさせてやるから。しよう」
「はぁ・・・判った。文句云わないでよ?本当」
「云わねぇよ。早く」
「はいはい」
我侭女王様は俺に口付けるとまたニヤリと笑ってみせる。
こんな挑発に乗ってしまう俺も俺だけどさ。
本当どうしてこんなに我侭に育ったんだか…。
結局狭い車内でやる事になって
キリトだけでなく座りっぱなしで動いていた俺も腰を痛める事になった。
キリトは俺が欲しいと云ったけど
どっちかといえば俺がチョコ+キリトを貰ったような形。
まぁキリトも満足そうだったし、いいか。
そんな俺とキリトのバレンタインでした。
■一言■
ハイッ!バレンタインに相当遅れましたが書きあがりましたー。
本当はエロまで行こうかと思ったんですが、ほのぼの程度で終わらせておきまひた。
とりあえず盛ってる兄ちゃんが書きたいのとほのぼのが書きたくて。
バレンタインおめでとう!(違)
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