無料-
出会い-
花-
キャッシング
ちょっと苛めたくなった。
ただそれだけのこと。
悪戯
前半:「悪戯開始」
<Side JUN>
ライヴ当日。
リハも終わって、あとは本番を待つのみとなった控え室。
メイク、衣装もすべて準備万端。
各々それぞれの時間を過ごしていた。
康太は差し入れの果物をつまんでいる。
タケオ君はドラムスティックを自分の太ももに打ちつけ練習。
アイジは相変わらずスタッフと喋ったりPC弄ったり。
キリトは…ソファーに座ってTVを見ていた。
「はい、お茶」
「さんきゅ」
そんなキリトに俺はお茶の入った紙コップを差し出し横に腰を下ろした。
「TV面白い?」
「あー。別に」
「ふぅん」
受け取ったお茶をごきゅごきゅと飲み干して、からんっとテーブルへ無造作に放り置いた。
「美味しかった?」
「何が」
「お茶」
「美味いって…普通」
「ふぅん」
そんな会話の後、一呼吸おいてキリトが眉間にシワを寄せた。
「何だよ」
「いや別に」
「何かあるんだよ、お前がそう云う時は」
何時からそんなに鋭く疑い深くなったのか。
いやまぁ元々人より疑い深い人間だけど。
「疑い深いねぇ、あーたも」
「疑われるような事してんのかよ」
「まぁね」
「あぁ?」
疑われるような事、まぁちょっとしたかな。
俺の言葉にキリトが俺に向き直る。
あーあ。
何その顔。
さっきより眉間のシワが深くなっちゃってる。
「何したんだよお前」
「いやちょっと、薬をね。混ぜてみたの」
「・・・何に」
「お茶」
「どのお茶」
「あーたが飲み干したそのお茶に」
「ッ!お前っ・・・何入れたんだよ!」
実はキリトに差し出したお茶に、ちょっと細工をしたんだよね。
まぁ・・・薬を数滴。
「何だと思う?」
「・・・知るかっ」
「催淫剤」
ガタタタタっ!!!!
その言葉にキリトはイキオイよく立ち上がった。
そのイキオイで前のテーブルに足が引っ掛かり大きな音を立てた。
「何々?どうしたのー?」
部屋の向こう側に居たアイジが声をかけた。
タケオ君と康太もこっちを見てる。
「何でもないよーただキリトと遊んでるだけ〜」
俺はそう答えた。
それを聞いて、暫くは様子を伺っていたメンバーも
また各々の時間に戻っていった。
そしてまたこの時間には2人だけになる。
キリトは相変わらず俺を見ていた。
信じられないって顔で。
「お前っ・・・ライヴ前だぞ!判ってんのかよ!!」
「しーっ。大きい声出さないでよ。皆に知られたいの?実はライヴ前に催淫剤飲まされてましたーなんて」
「っ・・・・最低だな・・・」
「最高のホメ言葉」
「何がしたいんだよお前・・・俺にそんなモン飲ませて」
「鋭いキリトになら判ると思うんだけど」
「っ!!!」
「判った?じゃあ隣行こっか。空いてるし」
キリトの腕を掴んで部屋を出て行こうとする俺。
でもキリトは動かなかった。
まぁこれも計算通りだけど。
あのキリトがちょっとやそっとで動くなんて思ってないし。
「行くか!ふざけんな!」
「行かないの?効いてくるよ?薬」
「効いてきたってお前の世話になんかなるか!」
「普段使ってるのと一緒にしない方がいいと思うけど」
「デカイ声でそういうこと云うなバカ!!」
「本当の事だよ。辛くなったって、俺手伝わないよ?」
「手伝って欲しくない!!」
キリトはそういうと怒ってアイジの方へ行ってしまった。
強情だねぇあーたも本当。
でも本当に今回だけは、自分でどうこう出来るレベルの薬じゃないんだよね。
まぁあーたがどうするかってのもすでに計算済みだけど。
焦ってのたうち回るあーたがみたいと思うなんて
俺もそろそろ変態の域かな?
タケオ君の事馬鹿にしてられないな。
<Side KIRITO>
「何だと思う?」
「・・・知るかっ」
「催淫剤」
その言葉を聞いて、本当に最低だと思った。
ライヴ当日で、しかも直前にそんなモノを飲まされるだなんて
誰が想像出来んだよ。
「お前っ・・・ライヴ前だぞ!判ってんのかよ!!」
「しーっ。大きい声出さないでよ。皆に知られたいの?実はライヴ前に催淫剤飲まされてましたーなんて」
俺と潤の関係はメンバー以外は知らない。
というか話していない。
バレてどうこうってのは今更ないけど、一応秘密という事になっている。
ライヴ中にオカシくなって、バレたらどうすんだとふと頭をよぎった。
「っ・・・・最低だな・・・」
「最高のホメ言葉」
「何がしたいんだよお前・・・俺にそんなモン飲ませて」
「鋭いキリトになら判ると思うんだけど」
「っ!!!」
確かに潤の云う事は容易に理解出来る。
何がしたいかなんて、手に取るように。
「判った?じゃあ隣行こっか。空いてるし」
そう云って腕を掴む手を、俺は荒々しく振り放った。
「行くか!ふざけんな!」
そう簡単に云う事聞いてたまるか。
俺は玩具じゃねぇんだよ。
「行かないの?効いてくるよ?薬」
「効いてきたってお前の世話になんかなるか!」
「普段使ってるのと一緒にしない方がいいと思うけど」
「デカイ声でそういうこと云うなバカ!!」
コイツの趣味だか何だか知らないけど
体の関係を持つ時、たまに俺たちは薬を使った。
だからってそういう事をここで云うか?普通。
オカシイオカシイとは思ってたけど…本当にオカシイよコイツ。
「本当の事だよ。辛くなったって、俺手伝わないよ?」
「手伝って欲しくない!!」
潤の云う通りになんてしたくなかった。
何で俺がお前の云う事聞かなきゃならないんだ。
俺は潤を無視して、アイジの方へと向かった。
それがつい30分前。
「っ・・・ぅ」
ここはトイレ。
誰も使わないような廊下の奥にあって
しかも俺がいるのは、そのトイレの個室の一番奥。
ここなら誰も人が来ない。
そう踏んでここに来たのがつい3分前。
綺麗に磨かれたトイレの床に座り込んで
俺は息を上げていた。
「はぁっ・・・ぅっ・・・」
控え室でなるべく意識しないようにしていたのに
薬はどんどん効いてきた。
体の中がジリジリ暑くなってきて、背中を汗が伝った。
俺の下部はじんわりだが熱を持ち始めていて
何もしてないのに体を動かすだけで感じてしまう状態。
それに水を注す様に、潤がじぃっと視線をコチラに送っていた。
なるべく潤を見ないようにしても、どうしても感じるその視線。
俺を嘗め回すように、雑誌を読むフリをしてこちらを見ている。
その視線に耐え切れなくて、荒い息を抑えてここに逃げ込んできた。
部屋を出て行く時に見た、潤の勝ち誇ったようなうす笑みがヤケに悔しい。
抑えたい熱も抑えられなくて、それどころかどんどん体は熱を増す一方。
開放してくれと云わんばかりに、ピッタリと張り詰めた革パンツ。
でもアイツの言い成りになるのは嫌だし、こんなところで一人でヌクなんて考えられない。
しかも事はライヴ前。
こんなことしてる場合じゃないんだよ。
居ても立っても居られない状態で、ぐったりと壁に体を預けていると
廊下の向こうから一つの足音が聞こえてきた。
その足音は、ここへやってきて
戸惑い無く俺のいる個室の前で足を止めた。
アイツしか居ない。
「キーリート。居るんでしょ?」
「っぅ・・・」
「返事してよ。それとも返事出来ないぐらいツライ?」
「うっ・・さいっ。どっか行け馬鹿潤・・」
「酷いなぁ。折角手伝いに来てあげたのに」
声の主は勿論、俺をこんな状態に追い込んだ潤しかなかった。
俺が出てきたより時間差を置いたのは、きっと薬の効き目の頃合を計っての事。
コイツの腹黒さには俺も脱帽するよ。
「ツライんじゃないの?息荒いよ?」
「うっさい!・・・ほっとけよっ・・」
「じゃあ勝手にやってください。俺ここにいるから」
「っ・・・・誰がするかよっ」
「いつまでその意地っぱりが持つか根性比べね」
そう潤が言い放ってどれぐらい経ったか俺にはもう想像すら出来なかった。
額から冷たいとも何とも云いがたい汗が流れて、息使いもどんどん荒くなる。
抑えたくても抑えられない感情は、俺の手を下腹部へと誘導していた。
革パンツの上から勃ち上がったソレを撫でると、ビクリと体が反応する。
自分でだけは絶対にやりたくない。
でも潤の言い成りにもなりたくない。
そんな事だけをずっと考えてたら、何時の間にか目の前には潤が居た。
「苦しいんでしょ?助けてあげよっか?」
「じゅ・・・ん・・?」
どうやらトイレの壁を隣のトイレから乗り越えてきたらしい。
そんな事にも気づかないなんて本当どうかしてる。
目の前30cm先には潤の顔。
一言言えばこの辛さから開放されるんだろうかと、頭の中がぼぉっとしてきた。
「服掴んでる手、震えてるよ?」
気づかない間に俺の手は、潤の服を掴んでいた。
ただぎゅぅっと掴むのが精一杯で、何も云えなくて
ただ首をフルフルと左右に振るしかなかった。
「どうして欲しい?自分でするの?」
「・・・焦らっ・・・すなよ・・判ってんだろ・・・?」
それを口にするのが精一杯。
「判ってるよ?でも俺はあーたの口から聞きたいワケ。云ってみ」
「云わないっ・・・・」
「強情だねぇ。張り裂けそうだよ?」
「ぅあっ」
パンパンに張り詰めて、ジッパーの金具を徐々に緩めかけていた下腹部を
ぐるりと撫でられて、俺はそれだけで昇天してしまいそうだった。
前のめりになって、潤に体を寄せる。
首元に顔を埋めて、両手で服を掴んで、ただ首を振るのが精一杯。
「可愛いね、あーたは本当。して欲しい?」
「っぅ・・・早くっ・・」
「いいよ、勘弁したげましょ」
俺の背中をぽんぽんっと叩いて、首筋にキスを落とした潤はそのまま唇を胸元へと滑らせた。
いつものセックスの時と同じ、体を慣らす行為。
でも肝心な所は全然で、知ってるハズの俺の性感帯を攻めてはこなかった。
いつもはここぞとばかりについてくるクセに。
俺が欲しいのはそんなんじゃねぇのに。
「潤ぅっ・・・そ・・うじゃなくって・・・」
「そうじゃなくなってどうして欲しいの?ココ?」
「ッあ!」
俺の股間に触れた手に過剰反応してしまう。
いつもの何倍以上も感じるその動作に
俺はただ首を振るしかなかった。
気を抜いたら、すぐにでも昇天しそうで。
「何?ココじゃないの?」
「潤ッ・・・!」
「どうして欲しいか云わないと俺は何もしたげないよ?」
「どうしてッ・・なんでそんな」
さっきから俺に云わせよう云わせようとする。
何で今日に限ってそんな意地悪するんだ。
「あーたを苛めたいだけだよ。悪戯」
俺の頬にキスを落とした潤は
そのままジッパーを下げ俺のモノをスルリと引き出す。
引き出す際に軽く触れる生地だけでも
ガンガンに感度が伝わる。
「もっ・・・イッ・・・イきそ・・・ぅ」
「まだ何もしてないじゃん」
ただ潤の手が添えられているだけなのに
俺の感度は勝手に突っ走る。
腰の力が抜けてきて俺は、潤の袖を掴んで
首を振る。
「相当効いてるみたいだね。薬」
「潤ッ・・・!」
「怒らないでよ。すぐにイかせてあげるから」
潤はそう云うと俺のモノを咥え込んだ。
舌がねっとりとまとわり付く感触に
俺の熱はすぐにでも解放されようとしていた。
でも、根元をキツク掴まれている所為で
解放されないでいた。
「あッ・・やッあ・・・」
俺は潤の頭を掴んで物乞いをする。
こんな事不本意だけど
だけど
途端に根元を掴んでいた手がのけられ
吸い上げられる。
「んぁぁッ!!」
その刹那に俺は潤の口内に全てを吐き出した。
潤はそれをゴクリと音を立てて飲み干した。
「そんなに掴んだら痛いよ」
「っは・・・んぅ・・・」
「そんなに気持ちよかった?」
ペロリと舌なめずりをして、俺に口付ける。
「ッ・・・潤ッ」
「なぁに?」
俺はそれだけじゃ物足らずに、潤に自分から口付けた。
でも潤は舌を入れて来ようともしない、ただのキスだけしかしてはくれない。
お互いの息が唇に触れる距離で
俺はただ潤に物乞いするしかなかった。
「・・・して・・・」
「聞こえない」
「・・・して欲しい・・・」
「どうして欲しいの?」
「ッ・・・入れて・・・欲しい」
「ココ?」
「んぁッ!」
腰を抱いて、パンツを下げた潤は俺の中に指を押し当てる。
ソコは俺の精液と潤の唾液とですでにベタベタで
スルリと何の抵抗もなく潤の指を中へと誘導した。
「もう我慢出来ない?」
「んッ・・・ンッ、・・も・・御願いッ・・・」
「素直になれるじゃない。でも駄目」
中を指で幾らかほぐした後、ぐちゅりと音を立てて潤は指を抜いた。
「ッ!何で・・」
「もうすぐ本番だから」
「・・・このままで本番やれっていうのかよッ・・・」
「出来るでしょ?」
「・・・・無理だ」
「無理じゃないよ。大丈夫」
「っぅ」
俺はぎゅうと抱きしめられ、耳元にキスをされる。
「終わったら、立てなくなるまでイかせてあげるから」
チロリと耳を舐められ、背筋が逆立つ。
そのまま潤は俺から離れると、個室のドアを開けた。
「ちょっ・・・潤ッ!!」
「ちゃんと後始末して戻ってくるんだよ。バレたくないでしょ?皆に」
それだけ言い残し、潤はトイレを出て行ってしまった。
■一言■
なんだこりゃー!!!!!!!!!
もっと意地悪潤君を書きたかったんですが…
何かただのエロですな。もっと精進します…続き頑張りますッ!
[PR]動画